僕は桜に恋をした。
気づいたはずだった。





いつも通りは当たり前じゃないって。







だから伝えたい事は伝えたい時に言わなきゃいけないって。





気づいてると思ってた。








言えなかった。






いや、





言わなかったんだ。






言える機会ならいつでもあった。








僕が臆病だったから。






言わなかった。








『好き。』






たったの二文字。










言いたかった。






伝えたかった。







伝えたかったのに。









僕は





信じてたんだ。








来るはずのない、





いつかを。























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