これを恋と告うのなら。
もしかして、さっきからいた・・・?
「カメラ、押すのはここでいいのか聞いてたんだけどぼーっとしてたから脅かしてみた」
少しタレ目の目を細めて笑った。
第一印象は、可愛い。
一重なのにぱっちりした目が印象に残った。
「あっ、ごめんなさい。ここでいいですよ」
「おけ、ありがとう」
「・・・先輩、ですか?」
「ん?うん、3年の斉藤謙成。一応副キャプ」
「・・・・・・あ!未佳が言ってた・・・!って、あ」
「・・・未佳?」
口を押さえたけどもう手遅れ。
「未佳、俺のこと話してた?」
「えぇっ?!いや、別に話してたというか、なんというか」
「なに、なに話してた?」
少し焦ったような様子を見せた先輩は、ズイズイと私に寄ってきた。
・・・近い、近い!!!
「こら、謙成!」
「なんだよ真斗」
「近い」
「近い?・・・・・って、あっ、!?その、ごめん、わざとではない!」
先輩は一瞬はてなマークを浮かべたものの、すぐに理解したようで勢いよく後に下がっていった。
・・・ていうか、名字同じなんだ・・・。