イチゴ恋



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「にんじん、玉ねぎ、じゃがいも…」



よし、買い忘れなし。今夜はカレーだ。そんな気分。


野球部で忙しい祥平と、その妹の春の夜ごはんを作るのは私の日課。

私の両親も、祥平達の両親も仕事が不規則に忙しいからそれは仕方ない。


きっとその分、小さい頃から一緒にいて

その分、仲良くなれてると思う。



このスーパー袋の三人分の重さも好きだ。


て、自己満か。




すると突然、スッと片方の袋を奪われた。



「祐介くん!」




隣の家の、3年生。折原祐介くん。…一応センパイだけど、"センパイ"なんて付けて呼ぶのはヨソヨソしい。



「毎回一人で帰っちゃうね、ユウちゃん。俺暇だから頼めばいいのに…ってこれも毎回」



「祐介くんは毎回私をストーキングしてるの?」


「俺を不審者扱いするんだ」



数歩前を歩いて、ニヤッとした祐介くん。

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