イチゴ恋


私の戸惑いっぷりが面白かったのかなんなのか、祐介くんはいい声で笑う。


かっこいー、なあ…祐介くんは。




なんていうか、大人だ。




「祐介くんってほんと分かんない」



悔しいだ。なんも分かってやれてない。



「あ、そうだ、今日ウチ寄って来なよ!カレーだし!」


「あー…どうしよっかな」



高校入ってからもう全然ウチに来てない気がする。

毎回のように帰り道荷物持ってくれるのに、なんでだろ…


祥平と春の分は家に持っていくだけだし、結局一人で食べるんだよね。



「あ、でも祐介くん受験勉強あるか!ごめん、なんでもない」


「いーよ。久々にユウが作ったの食べたい」


「ほんと!?」


「うん」

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