《短編》*さよなら、また明日*
僕は、キミにいっぱい話してほしい。
キミのこと、キミの口から聞きたい。
そして、僕のこともたくさん知ってほしい。
こんなこと、キミしか思えないんだ。
いろんな世界をみて、たくさん傷ついて…それでも、頑張ってその綺麗な瞳で受け止めていく……そんなキミにしか……
キミじゃなきゃ、意味ないんだよ…
『……はあ、はあ』
涙でぐしゃぐしゃになってる、汚い顔を池の水面に映し、見つめる。
キミはどこにいるのだろ…
僕は、こんなにもキミに会いたいのに…キミは僕に会いたくないのかな…
『……梨奈』
「ーー真琴くん!?」
明るくて、可愛らしいソプラノの声が後ろから聞こえた。