《短編》*さよなら、また明日*
「ははっ…行かないよー?」
笑顔で言った…つもりでいるかもしれない。
けど、やっぱりキミは嘘をつくのが苦手みたいだね…。
バレバレだよ。
そう言う隙間もないくらい、キミはすばやく立った。
『どうしたの?』
「ほら!寝よ?あたし、眠くなっちゃったー」
『キミは、幽霊なのに』
「っうるさいーー」
無理やり、僕を部屋に入れて、キミはドアを閉めようとする。
その時、たしかに聞こえたんだ。
「さよならだね、真琴くん」
キミは、いつでも突然すぎるよ。
僕は、サプライズとか嫌いだからね。
でも、キミからのサプライズは嬉しく感じるよ。
こんなにも僕は変わったんだね。
キミといて、いろんなことを学んだりして、いろんなことを感じれた。
そして、いろんなキミの姿を見た。
だから、わかるよ?
キミがどんなに、無理して笑ってるのを。
キミの無邪気な笑顔が好きって…見たいって言ったのに…最後にあんな悲しい笑みを見たくなかったよー…。
でも、キミがその別れでもいいって思ってるなら…僕は言わなきゃね。