『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由


「、、さんっ!?美鈴さんってばっ!!!聞いてます?!」

肩を揺すられ、正気を取り戻す。


「う、うんっ、、!そうなんだぁ〜っ、、。知らなかったなぁ。相手ってどんな人なのかな?政略結婚なら何処かのご令嬢とか、、?」


「そ・れ・が・!うちの取引先の嘉川商事の娘らしいですよ?!ほらぁ〜!滅茶苦茶男たらしで有名な!!!あそこ社長は良い人なのに、なんで娘はあんなんなのかな。嘉川商事の社長から前から話はあったらしいけど、今までは断ってたらしいですよ〜〜!」


「もう断る理由もなくなったし、もう誰でも良いや的な事なのかな、、、、。」


その後に呟いた梨花の声は美鈴には届かない。




「、、、嘉川商事の、、娘さん、、。」

深刻そうな顔をする美鈴を
心配そうに声をかける。
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