『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由
結局、美鈴にとって兄妹でしかなかった。
大学が離れた場所で救われた。
もう側に居られないと思った。
離れて居た5年間は、勉強に勤しんだ。
その間に、女も抱いた。
でも満たされることはなくて、結局美鈴を忘れる事がなんて出来なかった。
父親に頼んで美鈴を神崎ホールディングスに引き込んで、また囲った。
今度は間違わないように、慎重に。
美鈴の近くのマンションに引っ越して、独り暮らしのアパートの合鍵まで辰巳さんに頼んで貰った。
5年間ぶりに見た美鈴は、穏やかさはそのままにあの頃よりぐっと大人っぽくなっていてた。