『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由


リビングに入るとテレビをつけて、小さなソファーに座っていた。


昼に会ったきっちりとしたスーツ姿とは違い、ネクタイを緩めスーツの上着を無造作にソファーに掛けてある。

それに気づいて慌ててスーツをハンガーに掛けながら、文句を言う。


「いお兄、こんなに高いスーツこんな所に置いたらダメだよ?シワになっちゃう。」


「仕事は終わったんだ。やっと一息ついたんだから緩んでも仕方ないだろ?それより腹減った。今日、もしかしてビーフシチュー?」


「も〜〜。だらしないなぁ、、、。」


スーツを掛け終わり、キッチンに向かって食事の準備をした。


「はい、どうぞ召し上がれ。」

笑顔で食事を運び、伊織の向かいに座った。
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