『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由
「そ、そ、それはっ、、、運命の人に出逢えないとか、、っ?!」
何故自分が伊織の気持ちも代弁しているのか、、、言葉にして虚しくなった。
考えれば分かることだ。
未だに伊織が独身なのはそう言う事。
自分と違ってあんだけの容姿に地位だって持ってるんだから相手を探すことなんて容易いな筈だ、、、でも未だ紹介もされない。
30過ぎると周りから色々言われ始める。
社長である伊織は、自分とは比べものにならないくらだろう。
弟がいるとはいえ、代々続く神崎の跡継ぎを作らなければならない。
それも神崎の名に恥じない相手と。
そんな事を考えていると、
少し泣きそうになった。