『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由
荒れ狂う心
社長室のドアがノックされ、
雅人が入ってくる。
一瞬チラッと顔を上げたが、また下を向き資料に目を通す。
それを苛立ちながら、
雅人はソファーに腰を下ろす。
「兄さん、、何考えてるの?」
普段とは全然違う口調の雅人に気付きながらも冷静に答える。
「何がだ。」
「俺が言いたい事、分かるだろっ!あんなに独占欲丸出しだったくせに今度は急に放置?ツンデレにも程があるでしょ。今まで独身貫いておいて何がしたいんだよっ!!!」
溜息をついて、ようやく顔を上げた。
「騒がずに仕事しろ。鈴が気になるなら自分でどうにかしたらいいだろ。」