『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由


そんな噂を聞きつけ、ある人物が伊織の住むマンションへ訪れた。


一応実家で合鍵を借りてきたが、そっと扉を開けると鍵はかかっておらず、すんなりと中に入れた。

玄関に女性物のヒールの高いパンプスを見つけ、思わず舌打ちをする。



ズカズカと土足で中に入り、寝室へ直行した。

現場はまさにいよいよこれからという最中で、上半身裸の伊織と服が乱れた女の姿。



「私の男に何してくれてんのよ。」


腕組みをして睨みつける女性の姿を見て、女は慌てて服を掛け集める。


そして足早にその場を去っていく。

女性は振り返り、トドメに一言。

「次こんな事になったら殺すわよ?」
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