『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由


「送らないから気をつけて帰れよ。」

そういってドアを閉めた。




無理やり追い出された美織は、膨れながらエレベーターで下へ降り美鈴のアパートへと向かった。

チャイムを鳴らすと、
ひょっこりと美鈴が顔を出す。


「わっ、、!美織ちゃん?!久しぶりだね〜っ!上がって?今、お茶入れるよ。」


伊織の所為で気分が最悪だったが、昔から変わらないその穏やかな美鈴に癒される。


「突然来てごめんね?迷惑じゃなかった?」


「迷惑だなんてそんな事、ある訳ないよ〜。最近全然会いに来てくれないんだもん。、、、寂しかったよ?」


美鈴の後ろ姿に思わず抱きつく。
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