『、、、泣いただろ?』〜幼馴染の涙の理由
「じゃあ、そろそろ帰るね。」
立ち上がる美織に続き、美鈴も立ち上がる。
「そうだね。今が1番大事な時期だから、くれぐれも無理しないようにね?」
心配そうな顔をする美鈴に、眉を下げた。
「ありがとう、美鈴姉ちゃん。また、、、遊びに来るねっ?」
外まで見送って、1人部屋に戻る。
あんなに賑やかだった部屋が
しんと静まり返った。
ため息をついて浴槽を溜めた。
そして肩までじっくりと浸かる。
そう言えばあの日も、静かな日だった。