幸せを探して
私の目からも、まるで雨の様に、滝の様に涙が流れていた。


「美花、どういう事…?」


何故私が笑えなかった事を知っているのか。



今日はどうやら、奇跡が起こりまくる様だ。



時計は午前1:15を指している。


深夜なのにも関わらず、美花が目の前に居ることで私の目は冴えきっていた。



美花は目の周りをごしごし擦り、毛布を持ち上げて私の隣に潜り込んできた。


元々2人で使っていたダブルベッドなので、狭くは感じない。


逆に、1年ぶりに2人でベッドに入った事で、まるでベッドも喜んでいるように感じられた。



「美空、私の話聞いててね」


美花は前置きをしてから話し始めた。


「私、死んじゃった後からずっと、美空の傍に居たの。だから、美空が私が居なくなってまるで別人の様になってて、申し訳なかったんだ」


私は目を丸くする。


美花が話している事は、本当なのだろうか。


「美空が、雪を見て倒れちゃうのもずっと見てた。…本当は『大丈夫だよ』って言ってあげたかった。私、ずっと傍に居たのに…」


「…」


「美空がこんなに苦しむなんて思ってなくて。何で死んじゃったんだろうって思った」


美花は笑う。
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