幸せを探して
こちらこそ、本当にありがとう!

美空の事を守って死ねて、良かった。

美空が死ななくて、良かった。

私達は、ずっと2人で1つだよ。

ずっと、隣に居るね。

美空が心細くならないように。


美空の幸せは、私の幸せ。

だから美空、笑って。

笑顔になって。

美空の笑った顔が、私は大好き。


沢山の、いろんな事を経験して。

そして、精一杯生きて。

美空、大好きだよ。



既に死んだ私からの、最後のお願いです。

美空…ううん、お姉ちゃん。

私の分まで、幸せになって!


美花より』


「み、か……」


どれ程涙を拭っても、服の袖を目に当てても、次から次へと零れ落ちる涙は止まることを知らなかった。


全5ページにわたる美花の手紙は、ここで終了していた。


あと残っているものといえば、下の方に書かれた吹き出しだ。



『生まれ変わっても、お姉ちゃんの隣に居られることを願っています!』


オレンジ色のペンで書かれたその言葉に、私の涙はまたもやぶり返す。


愛と優しさに満ち溢れたこの手紙。


もしも私が死んだら、ここまで感動する手紙を遺せるだろうか。


私の事を第一に考え、手紙を書いてくれた美花。


感謝しても、しきれない。
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