幸せを探して
例え目に見えなくても、それでも。

霊体だろうと美花は美花だから、私は美花と2人で1つ。


それに、私は早死にはしないよ。

美花が居なくなってから何度も、美花の居る世界に行きたいって考えた。

その時は、美花が居る世界が私にとっての幸せだったから。

けれど、そう思っても行動が出来なくて。

私は凄く弱い人間なんだなって、改めて思ったの。

美花が居る世界の方が、私が居る価値があると思っていたのに。

そう考えると、涙が出て止まらなかった。

けれど、その考えは違っていた。

美花にとっては、今私が生きているから幸せだったんだよね。

妹が命を懸けて守った姉が、自ら死を考えているなんて、今思うと本当に馬鹿げてる。

そんな弱い姉で、ごめんね。

いつまでも、自立できなくてごめんね。

私がこんなだから、美花は今も私の事を心配してくれている。

凄く、迷惑だよね。

だから私は、自分の人生を全うしようと思うんだ。

美花に言われたように。

美花が体験出来ないことを、私は体験する。

沢山の思い出を作って、経験して、いつか美花に話せる様にするね。


それから、美花。

幸せについて、私よりも真剣に考えてくれてありがとう!

これまでの私は、美花が居なければ幸せじゃないと思っていたから、考える事すらしていなかったと思う。
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