別れる前にしておきたいこと ー Time limited love ー
ぼんやりと瞼を開くと、目の前に長い睫毛が微かに揺れるのが見えた。
この部屋でこんなふうに朝を迎えるのは久しぶりだし、こんなにきちんと眠れたのも久しぶりのような気がする。
秋のかわいい寝顔に頬が緩んで、額をコツンとくっつけてもう一度目を閉じた。
もう肌寒い季節なのに、秋が隣にいると温かい。
繋いだままの手は汗ばんでいるくらいだ。
少し体をずらして、時計を見る。
いつのまにかもう9時近い。
「…秋、起きて」
「…んー」
不満を含んだとろんとした声。
長めのキスをしたら、秋はゆっくりと目を開けた。
「…おはよ、秋」
「おはよ、加奈」
「今日ね、行きたいところがあるの。
付き合ってくれる?」
「どこ?」
「秘密」
ふふっと笑う私に首を傾げながら、秋は私の髪をなでてぎゅっと抱きしめた。
「もう少しこうしてていい?」
「うん」
疲れているんだろう。
私が勝手に焦燥感にかられて秋に無理させるわけにはいかない。
日が高くなれば気温が上がるけど、まだ少し寒い時間帯だし、もう少し温もりを分け合っていよう。
この部屋でこんなふうに朝を迎えるのは久しぶりだし、こんなにきちんと眠れたのも久しぶりのような気がする。
秋のかわいい寝顔に頬が緩んで、額をコツンとくっつけてもう一度目を閉じた。
もう肌寒い季節なのに、秋が隣にいると温かい。
繋いだままの手は汗ばんでいるくらいだ。
少し体をずらして、時計を見る。
いつのまにかもう9時近い。
「…秋、起きて」
「…んー」
不満を含んだとろんとした声。
長めのキスをしたら、秋はゆっくりと目を開けた。
「…おはよ、秋」
「おはよ、加奈」
「今日ね、行きたいところがあるの。
付き合ってくれる?」
「どこ?」
「秘密」
ふふっと笑う私に首を傾げながら、秋は私の髪をなでてぎゅっと抱きしめた。
「もう少しこうしてていい?」
「うん」
疲れているんだろう。
私が勝手に焦燥感にかられて秋に無理させるわけにはいかない。
日が高くなれば気温が上がるけど、まだ少し寒い時間帯だし、もう少し温もりを分け合っていよう。