別れる前にしておきたいこと ー Time limited love ー
差し込む光が眩しくて瞼を開いたら、すやすやと寝息を立てる秋の姿が映った。
いつもと同じあどけない寝顔。長いまつ毛が揺れる。
胸に顔を埋めると、やっぱり秋は夢の中にいても癖のように私の背に腕を回す。
身体が気だるいのは、きっといつもよりたくさん愛してくれたからだろう。
もうじゅうぶんだ。
私は幸せすぎるくらいの幸せをもらった。
いつも通りトーストにコーヒーの朝食をとり、BGMのようにテレビをつけながら少しの間待ったりと過ごす。
「このコーヒーの粉美味しかったな」
「そうだね。ちょっと高めだけど、お店で飲むみたいな味だったね」
「もうなくなるから、同じの買ってこようか。
加奈のシュガーシロップもそろそろなくなるよ」
「…うん、そうだね」
シュガーシロップなんてもういらないんだよ。
秋はブラックで飲めるから。
ほんの数日先の話すら、もう叶わない。
いつもと同じあどけない寝顔。長いまつ毛が揺れる。
胸に顔を埋めると、やっぱり秋は夢の中にいても癖のように私の背に腕を回す。
身体が気だるいのは、きっといつもよりたくさん愛してくれたからだろう。
もうじゅうぶんだ。
私は幸せすぎるくらいの幸せをもらった。
いつも通りトーストにコーヒーの朝食をとり、BGMのようにテレビをつけながら少しの間待ったりと過ごす。
「このコーヒーの粉美味しかったな」
「そうだね。ちょっと高めだけど、お店で飲むみたいな味だったね」
「もうなくなるから、同じの買ってこようか。
加奈のシュガーシロップもそろそろなくなるよ」
「…うん、そうだね」
シュガーシロップなんてもういらないんだよ。
秋はブラックで飲めるから。
ほんの数日先の話すら、もう叶わない。