《クールな彼は欲しがり屋》
「そうかなぁ」
「そうよ。そろそろ、本当の恋愛を楽しんでみてもいいでしょ。っていうか、始めるべきよ」
「でもさ、あの人、上司だし」
「だから、何?」
「い、だってダメになったら会社に行きづらいでしょ」
「そんなのさ、ダメになった時に考えてよ。全く、慶子は始める前から心配ばっかり」
「だって、付き合った経験もないし。どうすればいいのかわからないから」
「いい年をして恥ずかしい女だねー。『どうすればいいかわからないから』なんて、この年で言っても可愛くないからね」
「本当にわかんないんだもん。年は関係無い」
「何でも初めての時は、わかんないもんよ。仕事もそうでしょ。新人は、何もわからない所から始めるの。慶子は、今、新人と同じ立場よ」
「新人?」
「そ、『本当の恋愛』の新人よ。スタートラインに立ったばっかりの新人よ」
レンジが出来上がりのサインを示して電子音を鳴らした。
その方向を見ながら、「新人」という言葉に過去の自分を思い出していた。
「そうよ。そろそろ、本当の恋愛を楽しんでみてもいいでしょ。っていうか、始めるべきよ」
「でもさ、あの人、上司だし」
「だから、何?」
「い、だってダメになったら会社に行きづらいでしょ」
「そんなのさ、ダメになった時に考えてよ。全く、慶子は始める前から心配ばっかり」
「だって、付き合った経験もないし。どうすればいいのかわからないから」
「いい年をして恥ずかしい女だねー。『どうすればいいかわからないから』なんて、この年で言っても可愛くないからね」
「本当にわかんないんだもん。年は関係無い」
「何でも初めての時は、わかんないもんよ。仕事もそうでしょ。新人は、何もわからない所から始めるの。慶子は、今、新人と同じ立場よ」
「新人?」
「そ、『本当の恋愛』の新人よ。スタートラインに立ったばっかりの新人よ」
レンジが出来上がりのサインを示して電子音を鳴らした。
その方向を見ながら、「新人」という言葉に過去の自分を思い出していた。