蒼姫様は、守られません!!③~完~
「皐月、大丈夫?」

「なんで?」

「頭ずっと押さえてるから」



ハッとしたように手を降ろす

ずっと気になっていたことが口をついて出た



「ねぇ、皐月」

「なに?」

「記憶、戻ったんでしょ?」

「っ、」

「姉様のとこに行かなくていいの?」



図星を突いた私の言葉に驚いて、俯いた

...なんか、感情が忙しそうね



「なんで、分かった...?」

「婚約破棄の話辺りから気付いてたけど」

「なんで...」

「だって、中2までの貴方だったら婚約破棄なんてしないもの」

「それは、」

「それに、あんなに姉様を見てたら分かるわ」



記憶をなくす前の2人は所謂両片想いというやつで

事故に遭ったのは偶然、皐月が告白しようとしていた日の前日だった

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