蒼姫様は、守られません!!③~完~
粗方揃ったのかしら
「なんで...」
浮かない表情の雛乃達に歩み寄る
どうしたのか聞けば、不安そうに答えた
「愛桜の、彼氏の奏翔くんが、まだ来てないんです」
「既読も付かなくて...」
「アイツ...何やってんだよ」
そのとき、音もなくドアが開いて
気配に気付いた全員が目を向ける
そこには、哀しみを纏った奏翔(カナト)が立っていた
文句を言おうとしていた優でさえも、息を呑んだ
「カナ、くん...?」
「既読付いてないのにどうして...」
璃咲と雛乃が話し掛けるけど聞いてないようだった
むしろ、聞こえてすらいないようだった
ゆっくりと足を進めるとあたしの目の前で止まる
不意に手を上げて、紙を差し出してきた
受け取って、それを読んで目を見張る
そんな、あの子が...
「琉風...?」
「陸っ、どうしようっ!
あの子が、愛桜がっ...あの家に戻ってしまう...」
陸、海、美帆、そして優が目を見開く
嫌だったのに...
あの子がまたあの家に縛られて、
笑顔を忘れてしまうのは嫌だったのに...
「なんで...」
浮かない表情の雛乃達に歩み寄る
どうしたのか聞けば、不安そうに答えた
「愛桜の、彼氏の奏翔くんが、まだ来てないんです」
「既読も付かなくて...」
「アイツ...何やってんだよ」
そのとき、音もなくドアが開いて
気配に気付いた全員が目を向ける
そこには、哀しみを纏った奏翔(カナト)が立っていた
文句を言おうとしていた優でさえも、息を呑んだ
「カナ、くん...?」
「既読付いてないのにどうして...」
璃咲と雛乃が話し掛けるけど聞いてないようだった
むしろ、聞こえてすらいないようだった
ゆっくりと足を進めるとあたしの目の前で止まる
不意に手を上げて、紙を差し出してきた
受け取って、それを読んで目を見張る
そんな、あの子が...
「琉風...?」
「陸っ、どうしようっ!
あの子が、愛桜がっ...あの家に戻ってしまう...」
陸、海、美帆、そして優が目を見開く
嫌だったのに...
あの子がまたあの家に縛られて、
笑顔を忘れてしまうのは嫌だったのに...