蒼姫様は、守られません!!③~完~
結論を言えば私の望んだ結果になった

皐月や葉月と遊ぶことをやめて、勉強して

10歳で海外の大学を飛び級で卒業して

周りが私を認めて、父様も認めてもらえた


だけど、暫くして父様も亡くなった

過労死だった

認めてもらいたいと躍起になったのだと思う

認めて貰えて、ピンと張っていた糸が緩んで、そのまま切れてしまった


その後、私は当然のように本家で祖母様と暮らした

それは、私をあの場に慣れさせるためのものだったんだと思う


そして、きっとそれが更に姉様を追い詰めてしまった

私が本家で祖母様が直々に育てているということは

私の方が有力な後継になることが約束されたようなものだから



「愛桜、調子はどう?」

「姉様。良い感じ、です」

「そう」

「姉様の方はどうですか?」



この言葉が引き金になったのかもしれない

姉様からしたら、皮肉に聞こえたのかもしれない

そう気付いたときには、

涙を流して顔を歪める姉様に首を絞められていた



「時間をあげる。

今すぐここから出てくか、このまま残って殺されるか、選んで」



姉様は精神的に限界で、心が壊れていた

私は、出て行くことを選んだ

姉様の目が殺したくないって雄弁に語っていたから
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