蒼姫様は、守られません!!③~完~
「そして、今に至る」

「何が、かるーく聞いてだ、バカ」

「ちょ、陸くんにバカとは言われたくないわ」

「はぁ?」

「あぁ、うん。なんでもない」



へらっと笑ってご機嫌取りに向かう

陸くんはため息を吐いた後、

私の髪をくしゃっとしてルカちゃんのとこに行った



「ねぇ、みおさん」

「どうしたの、蘭」

「わたしのことは、きかないの?」



倉庫内が、正しくは幹部室が、静まり返った

そんな中でも、蘭は続きを紡いでいく



「それとも...もうしらべてしってる?」



幼い表情でそう、静かに訊ねる

どうして、という言葉が頭の中を回った


どうして、まだ何も知らなくて良いはずの子が

そんなことまで察することができるのか


どうして、何でもないような顔で訊くのか



だって、まだたったの7歳

無知のまま、無邪気でいることが許される...いや、普通な年齢


水川はこの小さな子にどれだけのモノを課せているのだろう

そして、この子はそれをこなすためにどれだけの努力をしてきたのだろう

きっとそれは、笑顔を忘れてしまうほどのモノだったんだと思う
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