蒼姫様は、守られません!!③~完~
「あ、わたしそろそろかえらなきゃ」

「あぁ、送っていくわ」



そう二人で倉庫を後にした

蘭の繋がれた手が熱いのは、多分気のせいじゃない



「手を繋ぐのは初めて?」

「...おとうととしかつないだことない

てをひかれたことはあっても、こんなあったかいものじゃなかったから」



寂しそうに目を伏せる

お母さん達が待機させていた車に乗ると椿さんが運転席にいた

...しかも、超ボロボロ

...吹き出しそう



「お母さん達と、祖母様?」

「お察しの通りです

これからも、ここで仕えることになりましたので

よろしくお願い致します」


真顔、とにかく真顔

やばいやばい笑う



「あっはは!いやー、面白いね

私達、戻ってこれないこと覚悟で帰ったのにね」

「ま、そうですね」

「で、持ってきてくれた?」

「はい」



差し出されたものを受け取って、蘭に渡す



「これ、けいたい...」

「スマホよ、最新のやつ」

「いいの...?」

「GPSはついてるし、入れれるアプリは多少制限してあるわ

メールだけは使えるようになってるし、

さっきのメンバーのアドレスは入ってるから何かあったら絶対連絡して

アプリも好きなように入れて遊んでいいわ

だけど、ロックだけはしっかりしておいてね」
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