蒼姫様は、守られません!!③~完~
「「はいはい、そこまで」」

「〈狂華〉、壱馬来てるよ」

「愛桜も、奏翔くん捜してたよ?」

「「双子の連係プレー」」



思わずボソッと呟いたのが姉様とハモる

笑ったけど、姉様は足取り軽く皐月のとこへ

私も雛乃と璃咲に蘭を頼んで奏翔のところへ行った



「奏翔!」

「愛桜、良かった...

またいなくなったかと...」



焦った、と零す奏翔の手は少し震えていたみたいだった

私この人をこんなに不安にさせてしまいたいわけじゃないのに



「奏翔、大丈夫だよ、私達は」



想う気持ちがあれば、一度はぐれてもきっとまたどこかで繋がるから

だって、そんな人達ばかり見てきたでしょう?


優や璃咲を想う雛乃

葉月を想う璃咲

両親を想う立騎

妹を想う瞬矢

仲間を想う優に葉月

私や姉様を想っていた壱馬兄弟

私を想ってくれたルカちゃん達

ルカちゃんを想う陸くん達



みんなそうやって繋がっていたでしょう?




「だからね、奏翔

どうやったって貴方が一人になる日はきっと来ないよ」



だって、貴方のことを想う人がここにいるんだから
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