蒼姫様は、守られません!!③~完~
二人が帰った部屋に沈黙が降りる

口を開いたのは、海さんだった




「な、雛乃」

「は、はい」

「さっきのって....」

「わ、忘れてください!」




言いかけた海さんの口を塞ぐ

けど、逆にそれを利用されて両手が捕らえられた




「忘れない。本当にさっきのどういうこと?

ちゃんと言ってくれないと、俺、勘違いするよ?」

「勘、違い...?」




そのまま壁に押し付けられて熱い吐息が耳にかかる

視線を漸く海さんと交えて、気付く


海さんの顔、赤い...




「勘違い、って....どんな勘違いするんですか?」

「そ、れは...。

雛乃は俺のこと好きなのかなとか」

「そんな勘違いならどんどんしてください

それに....海さんだって人のこと言えませんよ?」




笑って、海さんを見上げた

アタシだって、勘違いしちゃうよ

そんな熱のこもった目で見られたら....

海さんはアタシのこと好きなのかなって

勘違い、しちゃう

....勘違い、したい。させてほしい

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