蒼姫様は、守られません!!③~完~
大きな部屋の前で立ち止まり、皐月が襖を開ける

礼をして中に入ると多くの人が集まっていた

上座に座る祖母様に手招きされて、足音を立てないように

皐月と二人で近付く



「さぁ、皆。ここで後継者を発表す」

「その前に1つ良いでしょうか」

「言うてみよ」



普通だったら、首が飛びかねない行為

皐月は平然とそれをやってのけた



「愛桜様との御婚約を破棄させて頂きたいです」

「皐月...!?」

「あぁ、そうか。どうでもよいわ」



簡単にそう言ってしまう祖母様

ほんとにそれで良いのかな...

そのとき、襖が開いて見覚えのある人が入ってきた



「誰だ」

「これは、失礼致しました。

白樺組後継者、白樺 優です」



優は私を見た瞬間、困ったように笑う

そして、続いてお父さんとお母さんが入ってきた



「失礼致します。

藍月組組長、藍月 裕と妻、藍月 麗夏でございます」



祖母様が顔をしかめた

お父さんは至って真剣、お母さんも至って真剣

ただ、お母さんに限っては心の中でため息を吐いていそう

もう...ほんとに...
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