蒼姫様は、守られません！！③～完～

「あ、電話だ。

はい、もしもし？あれ、切れ」




た、と謙くんが言い終わる前に

倉庫の扉....シャッター？がバンッと音を立てて。

全員が警戒する中、入ってきたのは

すこぶる機嫌の悪い来那ちゃんだった




「ケーンー？今すぐ仕事に戻ってくれる？

じゃなきゃ、減給するよん」

「ちょ、待っ...！今すぐ行くから待ってろ！」




わー、さすが同級生

息ぴったりか

え？同級生って初めて知ったって？

そりゃ、初めて言ったからね？


来那ちゃんと謙くんは中学の時から仲が良くて

まぁ、恋愛的な意味は全くないけどね

二人は恋人って言うか親友、ライバル、相棒って感じだし


そうそう、それで中学から一緒の専門学校に進んで

来那ちゃんが始めた美容室で働いてる


謙くんは時々ルカちゃんのお手伝いで

旅館に顔出すからそういう責任者的なのは難しいそう


何気に人気なんだよ？

あんまり人通りが多い場所に店があるわけでもないんだけど

店長は可愛いし、美容師はイケメンだし

男性も女性もよく来るのだとか

噂が噂を呼んで....みたいな？