イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
 

「これは、頭からお味噌汁をかぶっちゃったからで、シャワーは借りたけど、本当になにもないからね!?」
「ふーん」

必死の言い訳に、里奈が大きな二重を細めてつぶやく。

私の部屋までついてきた里奈に「しつこいなぁ」と文句を言うと、里奈は突然両手を私が着ているTシャツに伸ばした。

一体なんなんだ、と驚いている私のTシャツの裾を掴み一気にめくりあげる。

「ちょ、なに……っ!?」

視界がTシャツで覆われびっくりしてもがいていると、里奈が手を下ろし納得したようにうなずいた。

「安心した」
「は? 安心!?」
「こんな色気のない下着をつけてるお姉ちゃんを、拓海くんが手を出すわけないわ」

言いたいことを言って満足したのか、「じゃあねー」と里奈が手を振って部屋を出ていく。


 
< 102 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop