イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
「いやいやいやいや、単純に聞きたかっただけで、何か特別な意味があるわけじゃありませんよ!?」
「そうなの?」
「そうです」
まだ疑わし気なスミレさんに、険しい顔でうなずく。
本当に、誰かに下着を見せる予定なんてないし、べつに今の質素で実用的な下着でなんの不便もないんだけど。
でも二十五歳にもなって、大学生の妹に色気のない下着をバカにされるのは我ながら情けないと思った。
私だって色気のある下着のひとつやふたつ買ってやる!と意気込んで、かわいい下着が置いてあるお店をのぞこうとしたけれど、フリフリでキラキラでパステルカラーのお花が咲き誇っているような華やかな店内に気後れして、一歩も足を踏み入れることなく退却してしまった。
じゃあ通販はどうだと通販サイトを見てみたけれど、いつも適当なサイズの下着をつけているから、どれを買っていいのかわからなくて挫折した。