イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
「私には、かわいい下着なんて似合わないってわかってはいるんですけど……」
こんな質問をしてしまったのが、なんだか恥ずかしくなってもごもごと言い訳をしていると、スミレさんに優しく微笑まれた。
「おしゃれをしたいと思うのは、いいことだと思うよ」
「そうですか?」
「うん。誰かのためでも、そうじゃなくても、たまには自分にお金をかけて着飾るのって、すごくいいことだと思う。自分を大切にして可愛がってあげてるって気分になれるから」
そう言われれば、自分を可愛がってあげたことなんてなかったかも。
どうせ似合わないから、みっともないから。
そう思い込んで、二十五年間おしゃれなものから目をそらしてきた。
「明日にでも、仕事終わってから一緒に買い物に行こうか! 入りやすくてかわいいお店に連れてってあげるから」
「よ、よろしくお願いします」
笑顔でそう言ってくれたスミレさんに、おずおずと頭を下げた。