イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
夢を見ているみたいだ。
ずっと叶うことはないんだと思い込んでいた初恋が、十年たった今こうやって実るなんて。
「ほんとうに……?」
夢が覚めるのが怖くて、そう確認せずにはいられない。
「明日も、明後日も、好き……?」
そんなこどもみたいなことを聞く私に、拓海はバカにすることなく優しく笑ってうなずいてくれた。
「明日も、明後日も、十年後も、その先もずっと愛してるよ」
迷いのない拓海の言葉に、胸がいっぱいになって泣きながら笑った。