イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
幸せの報告
ベッドの中でぼんやりと目をさます。
いつもの癖で、眼鏡が置いてあるベッドサイドの棚に手を伸ばし、お目当ての感触がないことを不思議に思い首をかしげる。
うっすらと開けた視界にまず入ったのは、見慣れない部屋の壁。
私の部屋の壁紙は明るいクリーム色だから、この白い壁は私の部屋ではない。
眼鏡をかけていないせいでぼんやりとしか見えないけれど、せいいっぱい目を凝らして部屋の中を見回す。
あれ、ここは……。
起き上がろうとして、体がだるいことに気付く。とろりと蜜に覆われたような倦怠感。
なんでこんなに疲れてるんだろう。
首をかしげていると、肩からさらりとシーツが落ちて、メンズサイズのTシャツを一枚着ているだけの自分の姿にはっとした。
そうだ、飲み会の途中で拓海に連れ出されて部屋に来て……。
昨日のことを思い出し、体温が一気に上がる。
せまりくる羞恥に、私は頭をかかえてシーツに潜り込んだ。