イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
「だ、抱いてもらうなんて、なにを言ってるんですか……っ!」
そんな赤裸々な言葉を、周りにたくさん人がいるこんなところで言うなんて!
慌てて眼鏡を押し上げながら、きょろきょろとあたりを見回したけれど、にぎやかな店内で私たちの会話を気にする人はいないようだ。
ほっとしながら肩を下ろす。
「だってさぁ。その窪田くんの言葉が本心なら、処女じゃなければのぞみがあるわけでしょ?」
「だから、こんなところでしょ……じょとか、言わないでください」
真っ赤になりながらスミレさんを睨む。
「だったら、抱いてもらって処女じゃなくなってから告白すればいいんじゃない?」
「いやいやいや、無理に決まってます」
拓海は私なんかが抱いてくれって頼んだって、素直にうなずいてくれるような奴じゃない。
「じゃあ、告白して振られるのと、抱いてくださいって頼んで断られるの、どっちがいい?」
なぜか突然、究極の二択を迫られる。