イジワル同期の独占欲に火をつけてしまいました
スカートの丈のせいか、女の子らしい雰囲気のせいか、それとも顔が違うからか。
ぼんやりと遠ざかる後ろ姿をながめてから、窓ガラスに自分の姿が映っていることに気づく。
支給されたままの長さで履いたスカートは膝が隠れてやぼったいし、染めたこともない黒髪は重たい印象だ。
女として魅力ゼロの自分を再確認して気分が落ちる。
はぁーっと大きくため息を吐き出して、ぺちんと頬を叩いた。
自分がさえない女だってことは、生まれた時から分かり切ってるんだから、いちいち落ち込んでどうする。
「仕事、仕事」
そう気持ちを切り替えて歩き出した。