幸せになってね……。
「こんにちわ。空」
「うん。いらっしゃい。みゆき」
今日もみゆきが来てくれた。それだけなのに、僕にはとても嬉しい事。
加速していく僕の命は、いつまで持つんだろう。ろうそくが燃え尽きる前の、あの一瞬の煌き。
それが今の僕。もう時間がないんだ。
「今日は、何しよっか?」
「そうだね……」
それから暫く他愛もない話をしていた。
みゆきと話すのは楽しい。僕の知らない事をいっぱい教えてくれる。
僕は運動が出来ない。だから、体育をした事がない。スポーツというものを、僕は知らない。でも、それをみゆきは身振り手振りで教えてくれる。それだけで僕には、そのスポーツをした感覚が入ってくる。
とても楽しく充実した時間。僕からこの時間を奪わないで欲しい。お願いだから、奪わないで……。
「それじゃ……。私、帰るね」
「うん。あっ、そうだ――」
僕の声を聞いて、キョトンとした顔をするみゆき。首を傾げて、不思議そうに僕を見つめるみゆきの顔。
「もう直ぐ……誕生日だね」
そう言うと、みゆきは目を丸く見開いて驚き、言葉なく悲しそうで辛そうな表情を一瞬だけ見せた。
「そうだよ。あと……三日だよ」
しかし、すぐに笑顔で答えてくれた。
「あと……三日だね」
だから、僕は声を重ねた。
悲しそうな表情の理由を聞きたかったが怖くて聞けず。
聞けば、みゆきがいなくなってしまいそうで。
「じゃ……気をつけてね」
「うん。じゃぁ、また明日」
笑顔で手を振って出て行くみゆき。彼女が帰ると、この部屋はやけに静かになる。誰もいない感じがする。
「うん。いらっしゃい。みゆき」
今日もみゆきが来てくれた。それだけなのに、僕にはとても嬉しい事。
加速していく僕の命は、いつまで持つんだろう。ろうそくが燃え尽きる前の、あの一瞬の煌き。
それが今の僕。もう時間がないんだ。
「今日は、何しよっか?」
「そうだね……」
それから暫く他愛もない話をしていた。
みゆきと話すのは楽しい。僕の知らない事をいっぱい教えてくれる。
僕は運動が出来ない。だから、体育をした事がない。スポーツというものを、僕は知らない。でも、それをみゆきは身振り手振りで教えてくれる。それだけで僕には、そのスポーツをした感覚が入ってくる。
とても楽しく充実した時間。僕からこの時間を奪わないで欲しい。お願いだから、奪わないで……。
「それじゃ……。私、帰るね」
「うん。あっ、そうだ――」
僕の声を聞いて、キョトンとした顔をするみゆき。首を傾げて、不思議そうに僕を見つめるみゆきの顔。
「もう直ぐ……誕生日だね」
そう言うと、みゆきは目を丸く見開いて驚き、言葉なく悲しそうで辛そうな表情を一瞬だけ見せた。
「そうだよ。あと……三日だよ」
しかし、すぐに笑顔で答えてくれた。
「あと……三日だね」
だから、僕は声を重ねた。
悲しそうな表情の理由を聞きたかったが怖くて聞けず。
聞けば、みゆきがいなくなってしまいそうで。
「じゃ……気をつけてね」
「うん。じゃぁ、また明日」
笑顔で手を振って出て行くみゆき。彼女が帰ると、この部屋はやけに静かになる。誰もいない感じがする。