(仮)恋のあみだくじ
ーーーーキーンコーンカーンコーン...

ガラッーーー



チャイムが鳴ると同時に、ドアの前で待機していた先生が教室に入ってきた。

どうやら、担任の先生だろう。



短い髪をハーフアップにしていて、歳は20代後半くらい若い女性が、教卓の前に立った。



先『今日から1年2組の担任をします。安藤 爽香(あんどう さやか)です。』



笑顔がぎこちなくて、少し緊張している。
まだ若いから、この学校に来たばかりなのだろう。



先『早速ですが、席替えをしたいと思います。』


クラス『えーーーーー!!!!!!』




そうだ、まだ席が決まっていなかった。

席は仮席で、私となっちゃんはとりあえず空いていた窓側の一番後ろと、その隣に座っていた。



どうやらみんなこの席が決定だと思ってたみたいで、好きな友人同士で座っている。


むしろ私は新しい友達を作りたいから、席替えには賛成なのだけれど、なっちゃんは?と聞こうとしたとき、



な『席替えかー ウチあすちゃんと隣がいいなぁ』



なっちゃん?
んー。席替えの趣味は合わないみたい。



まぁとりあえず
飛『そうだね、一緒になれれば。』


とだけ伝えておく。

誰も一緒になれれば〝いい〟とは一言も言ってないよ。
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