「彼」が死んだ日、「世界」が壊れた日
時刻は八時十分。
いつもより少し遅い起床となった。
まあ今日は日曜日だから関係ないことなのだけど。

あたしはベッドから降りると適当に選んだ服に着替えて、一階へと降りる。
眠い目をこすりながらテーブルにつくと、目の前には母が用意した朝食がずらりと並んでいる。


「ねえお母さん。今日何日?」
「やあね、二十五日でしょ? 六月二十五日」


確認のためお母さんに尋ねると、ばかにしたような微笑と共に返された。

日付は昨日の日付。
だけど「明日」というものが嘘だったとしたら?

悶々とそんなことを悩みながら目玉焼きに醤油をかける。
みんなはソースとか塩とか変なこと言うけれど、わたしは断然醤油派だ。
ちなみに御崎も醤油らしい。

おそろいだ。
< 27 / 100 >

この作品をシェア

pagetop