「彼」が死んだ日、「世界」が壊れた日
...9
じりじりと照り付ける太陽。
哀愁漂う顔でカミングアウトする御崎。
陽射しと御崎の言葉に、頭がくらくらとした。
「な、なんで? わたしは、四時間猶予をもらえたのに。なんで御崎だけ、そんな……」
「いや、お前の場合はあれだ。過去に戻ってすることがあったから、四時間も時間をもらえたんだ。だけど俺は、美里を元の世界に戻らせることが目的だから、時間とか必要ないわけ。俺の魂渡せばいいの」
いきなりのことに頭がついていかなかった。
とにかく、「駄目だ」とだけ本能が訴えていた。
御崎を死なせてはいけない。
今すぐにでも考え直させないと。
「まあ納得はいくけど……それで、あと時間はどれくらい残ってるの」
「あと一分くらい」
残された時間は一分。
すなわち六十秒。
「どうした美里、すごい顔してるぞ」
「いっぷん?」
「ああ」
この物事の深刻さを知らないような顔をして、平然と返事をする御崎。
そんな御崎の前で、仁王立ちをして目を真ん丸くしているわたし。
哀愁漂う顔でカミングアウトする御崎。
陽射しと御崎の言葉に、頭がくらくらとした。
「な、なんで? わたしは、四時間猶予をもらえたのに。なんで御崎だけ、そんな……」
「いや、お前の場合はあれだ。過去に戻ってすることがあったから、四時間も時間をもらえたんだ。だけど俺は、美里を元の世界に戻らせることが目的だから、時間とか必要ないわけ。俺の魂渡せばいいの」
いきなりのことに頭がついていかなかった。
とにかく、「駄目だ」とだけ本能が訴えていた。
御崎を死なせてはいけない。
今すぐにでも考え直させないと。
「まあ納得はいくけど……それで、あと時間はどれくらい残ってるの」
「あと一分くらい」
残された時間は一分。
すなわち六十秒。
「どうした美里、すごい顔してるぞ」
「いっぷん?」
「ああ」
この物事の深刻さを知らないような顔をして、平然と返事をする御崎。
そんな御崎の前で、仁王立ちをして目を真ん丸くしているわたし。