「彼」が死んだ日、「世界」が壊れた日
「あ、やば」
気付けば自分の知らない場所に踏み込んでいて。
振り返ってもそこは見知らぬ土地だということに変わりはなかった。
やばい。
中学生にもなって迷ってしまった。
最初はそうやって焦ったものの、しばらくすれば落ち着きを取り戻す。
このまま迷って死んでいくのも、悪くない。
そんなことも考え始めた。
そういえば、わたしは御崎に出会う前、なんの面白味も意味もない生活を送ってきた。
それは義務付けられているように、苦しみながら毎日を過ごしてきた。
明日が来るのが嫌。
生きることが面倒臭いの。
だって何もつまらないんだもの。
ずっとそう思っていた。
きっとこれからもそんな毎日が続くのだろうと、落胆していた。