「彼」が死んだ日、「世界」が壊れた日
わたしは一瞬の躊躇いも見せずに御崎の部屋に侵入した。
ちらかる衣類。
部屋の恥には教科書の山。
ベッドの上にはCDケースが散乱している。
ふんわりと鼻孔をくすぐるのは、馴染みのある御崎の匂い。
「……御崎」
ついさっきの御崎を思い出し、泣きそうになるがそれを押さえ、散乱した物をどかしながら机へと歩み寄る。
机の上は、不自然にも物が端に寄せられていた。
きっと色んなものが乱暴に置かれている机の上に、携帯を置いても気付いてくれないと思ったのだろう。
そして机の上の中央には、携帯が置いてあった。
ピンクのポストイットが貼り付けられていて、それには「美里へ」と走り書きされていた。
恐る恐る携帯を開くと、待ち受けではなく動画の一覧が目に入った。
その一覧の一番下、「美里へ」と書かれた動画があった。
どきん、と心臓が高鳴る。
わたしは震える指で再生ボタンを押した。
ちらかる衣類。
部屋の恥には教科書の山。
ベッドの上にはCDケースが散乱している。
ふんわりと鼻孔をくすぐるのは、馴染みのある御崎の匂い。
「……御崎」
ついさっきの御崎を思い出し、泣きそうになるがそれを押さえ、散乱した物をどかしながら机へと歩み寄る。
机の上は、不自然にも物が端に寄せられていた。
きっと色んなものが乱暴に置かれている机の上に、携帯を置いても気付いてくれないと思ったのだろう。
そして机の上の中央には、携帯が置いてあった。
ピンクのポストイットが貼り付けられていて、それには「美里へ」と走り書きされていた。
恐る恐る携帯を開くと、待ち受けではなく動画の一覧が目に入った。
その一覧の一番下、「美里へ」と書かれた動画があった。
どきん、と心臓が高鳴る。
わたしは震える指で再生ボタンを押した。