こたつ戦争
「もうすぐ灯油切れると思ってたから、前もってトウイチさんにたっぷり水を飲ませておいたのよ」
(ふざけんなっ!あっ……と、トイレ……)
トウイチは思った。

「さっすが母さん!父さん、行ってらっしゃい!」
((よっしゃ!流石母さん!))
イチロウ、ニキチは思った。

………。

しかし、トウイチは一向にトイレへ行かない。
「俺はそんなことはしない。すれば灯油も行かなきゃならないだろ。例え漏れても俺は行かん!」
(((いや、行けよ……)))
その場にいた全員が思った。

「あのさぁ」
((((サンジ、お前まさか……寝たふり!?))))
その場にいた全員が思った。

「灯油切れてるよ。早く行ってよ、ニキチ兄さん」
(は!?お前、なんでそこで指名!?)
ニキチは思った。

「そうだな、行ってこい」
(よっしゃあ!何とか逃れたぞ!)
トウイチは思った。
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