俺の彼女が可愛すぎて困る。





「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」



最初は詩乃が積極的にお客さんの対応をしてくれていたけれど、詩乃の手が離せなくなって、ついに私の出番が来た。



……声が少し震えちゃった。



だって、初めてだもん。



緊張しちゃうのは仕方ないよ。



「2人です」



「2名様ですね、こちらへどうぞ」



全ては詩乃の見よう見まね。



でも、なんとかお客様を案内できてほっとする。



奥でドリンクを準備しながら様子を気にしてくれていたらしい詩乃。



「バッチリだったよ、ハル!」



「うん、ありがとう」



戻ってきた私にそう声をかけてくれて、ハイタッチをかわす。



なんとか私にもやっていけそう。



それから何回かアルバイトに入って、数日後には少しずつ慣れてきていた。




< 107 / 300 >

この作品をシェア

pagetop