俺の彼女が可愛すぎて困る。
そんなある日。
今日も私は詩乃のアルバイト先でお手伝い。
前回は詩乃がお休みだったけれど、なんとかやり過ごすことが出来た。
やっぱり詩乃と同じシフトだと安心する。
「いらっしゃいませー!何名様でしょうか?」
接客は慣れたもの。
今では少し楽しいかもと思い始めてすらもいる。
「すみません」
ひと組のカップルを席に案内したところで、お店の奥の方から店員を呼ぶ声が聞こえた。
「はーい、今お伺いします」
なんとなくだけど、誰かに声が似ていたような気がする。
声質が似てることは、よくあるよね。
それに私の好みの声……
って、今はバイト中!
そんな余計なことを考えている時間じゃなかった。
お客様を待たせないようにと、メニュー表を持って、その声の元へと向かった。