俺の彼女が可愛すぎて困る。



よいしょ、とおばあさんのような声をあげながら持って、職員室へと向かう。



抱き抱えると自分の目と同じくらいの高さまであるから、よく前が見えない。



職員室へはまっすぐ行けば着くし、大丈夫だと思うけど。



早くおろしたいと思いながら歩いている、遠くからだんだんと近づいてくる声が聞こえる。



それも速いスピードで。



「おわっ!?」



「わぁっ」



私とそのぶつかってきた男の子が声を上げたのは、ほぼ同時だった。



思わずバランスを崩してしまった私は、そのまま尻もちをついてしまって、持っていたプリントがそこら中にばら撒かれてしまった。


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