俺の彼女が可愛すぎて困る。



早くここから立ち去りたいのに。



振りほどこうにも男の子の力には到底及ばなくて……



「……んん!?」



「美味しい?」



何故か、私の口の中に冷たいものを突っ込まれて思考が停止する。



……冷たい。



……甘い。



うん、美味しい。



「ねぇ、ハル。美味しい?」



「美味しい」



未だに食べたことがなかったチョコバナナパフェ。



人気ナンバーワンなだけあって、やっぱり美味しい。



「……って、今まだ仕事中だからっ」



あまりにも美味しすぎて、今仕事中なことを忘れてしまうところだった。



奥で接客をする詩乃の声を聞いて、はっと現実に戻る。



「いーじゃん。俺と話そ?」



「でも……」



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