俺の彼女が可愛すぎて困る。



どんなに嫌がっても、授業は始まってしまう。



しかもよりによって担任の先生の授業。



ラクガキをしてサボろうなんて考えは、もう通用しない。



すっかり私は、先生に目をつけられてしまっているからすぐにバレてしまうんだ。



この夏休みで、少しは成長したんだよ、私。



……とはいえ、授業の内容は難しくて、ノートを取るので精一杯。



あーぁ、早く授業終わらないかな。



そう思いながらふと横を見ると、隣の教室で授業を受ける夏くんの姿が見える。



夏休み中、あれからたまに電話が来たりしたけど、会ったのはカフェレストランに突然現れたあの日以来。



夏くん、すごく下を向いているけど……もしかして居眠り?



そんな疑問が頭をよぎった瞬間、制服のポケットに入っているスマホが震える。



< 129 / 300 >

この作品をシェア

pagetop