俺の彼女が可愛すぎて困る。
どんなに嫌がっても、授業は始まってしまう。
しかもよりによって担任の先生の授業。
ラクガキをしてサボろうなんて考えは、もう通用しない。
すっかり私は、先生に目をつけられてしまっているからすぐにバレてしまうんだ。
この夏休みで、少しは成長したんだよ、私。
……とはいえ、授業の内容は難しくて、ノートを取るので精一杯。
あーぁ、早く授業終わらないかな。
そう思いながらふと横を見ると、隣の教室で授業を受ける夏くんの姿が見える。
夏休み中、あれからたまに電話が来たりしたけど、会ったのはカフェレストランに突然現れたあの日以来。
夏くん、すごく下を向いているけど……もしかして居眠り?
そんな疑問が頭をよぎった瞬間、制服のポケットに入っているスマホが震える。