俺の彼女が可愛すぎて困る。
「そう言えばさ、障害物競走の時俺の名前呼んでくれたでしょ」
ギシッと音を立てて、夏くんが私の隣に腰をかける。
少し動けば腕や肩が触れてしまいそうで、胸のドキドキが止まらない。
「うん、夏くんがかっこよすぎて……」
「ふーん、そんなに俺、かっこよかった?」
顔なんか合わせられなくて俯く私に、覗き込むように私のことを見てくる夏くん。
「もう言わないっ」
「もっと聞きたかったなぁ……ハルが見てくれてたから、ハルのために頑張ったのに」
「……っ」
ずるいよ、私のためにとか。
頑張ったって何も無いのに。
「だからハル、俺にご褒美頂戴?」
「……へっ?」
ボフッと音を立てて、ベッドに沈む私の体。
「夏、くん?」
私を上から見下ろす夏くんは、なんだか色っぽい。
汗で少し濡れた髪が、それをさらに引き立てる。