俺の彼女が可愛すぎて困る。
「俺のこと嫌い?」
「はっ……いや……」
ばかぁー。
嫌いなんて言えるわけないじゃん。
好きなんだもん。
夏くんのこと、大好きなんだもん。
「ふっ、やっぱり可愛いねハル」
「んもーっ!」
「はい、チョーク。今日は俺からね」
あ、話しそらされた。
結局私はそのまま夏くんのペースに乗せられてしまって、図書の仕事を放り出して絵しりとりを始めた。
大きな黒板を埋めつくしていくイラスト。
今日もなかなかいいペースだと思う。
そろそろ終盤に差し掛かったところで、また私に順番が回ってくる。
夏くんが描いたのは、"アイス"
……"す"
そう考えて浮かんできたのは、初めて夏くんと絵しりとりをした時に夏くんがルール違反をしたあの言葉。
それはダメだと思った時にはもう遅かった。